【信頼崩壊】「えっ、逃げないで!」手乗りのように懐いていたメダカたちが、私を拒絶する理由
日本メダカ飼育研究所、所長です。
メダカ飼育の醍醐味の一つに、「餌やり」があります。
私が水槽に近づき、影を落とすと、メダカたちが「ご飯だー!」と一斉に寄ってくる。
指をかざせば、パクパクと口を動かして集まってくる。
あの愛らしい姿こそ、日々の研究(労働)の疲れを癒やす最高のご褒美でした。
……昨日までは。
突然の「塩対応」
今朝、いつものようにウキウキしながらベランダに出ました。
「おーい、ご飯だよー」
しかし、様子がおかしいのです。
私が水槽を覗き込んだ瞬間。
バシャッ!!(蜘蛛の子を散らすような逃走)
全員が水草の影や、底の方へ猛スピードで隠れていきます。
まるで、恐ろしい捕食者でも現れたかのような怯えっぷり。
「え? なんで? 昨日まであんなに仲良しだったじゃないか……」
私の心は傷つきました。水質が悪化したのか? 病気か?
発覚した「違法操業」
その日の午後、私は衝撃の光景を目撃します。
学校から帰ってきた小学生の息子が、ベランダで何か叫んでいます。
息子:「やったー! 5匹ゲットー!」
その手には、選別用の「網(タモ)」が握りしめられていました。
そして足元には、私の大切な研究用プラスチックケース。
私:「な、何をしてるんだ!?」
息子:「あ、パパ! 見て見て、家で『メダカすくい』やってたの! めっちゃ難しいよこれ!」
……謎はすべて解けました。
メダカたちにとって、昨日の私は「餌をくれる神様」でしたが、今日の私は「巨大な網を持って追い回す悪魔(の仲間)」だったのです。
パブロフのメダカ
心理学に「条件付け(パブロフの犬)」という言葉があります。
我が家のメダカたちは、たった数時間の「メダカすくいごっこ」によって、完全に学習してしまいました。
* Before: 人影 = ご飯(集まれ!)
* After: 人影 = 網を持った巨人(逃げろ!!)
息子にとっては楽しいゲーム(お祭り気分)だったのでしょう。
しかし、私にとっては数ヶ月かけて積み上げた「信頼残高」がゼロ(いやマイナス)になった瞬間でした。
信頼回復への長い道のり
息子には「メダカさんが怖がるから、パパがいる時以外は禁止」と言い渡しました(厳重注意)。
しかし、一度植え付けられた恐怖心はすぐには消えません。
今、私は遠くからそっと餌を投げ入れ、物陰からこっそり見守る「ストーカー」のような飼育スタイルを余儀なくされています。
全国のお父さん。
網の保管場所には気をつけましょう。
子供の「採る本能」は、時として我々の「癒やし」を破壊します。

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