【領土拡大】社長室からリビングへ。「インテリア」という名の禁断の越境作戦

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【領土拡大】社長室からリビングへ。「インテリア」という名の禁断の越境作戦

日本メダカ飼育研究所、所長です。

前回の記事で、私の書斎(社長室)がミジンコ養殖プラントと化しているとお伝えしました。

しかし、研究というものは常に「拡張」を求めるものです。

金属ラックが満杯になった今、私の目はついに、禁断の領域へと向けられました。

家族が団らんを楽しむ聖域、「リビング」です。

「飼育容器」ではなく「インテリア」と言い張る

通常、ベランダにあるような黒いコンテナ(NVボックス)をリビングに持ち込もうものなら、妻という名の「国境警備隊」によって即座に強制送還されます。

そこで私は、戦略を変えました。

「メダカを飼いたい」ではなく、「リビングに癒やしのインテリアを置かないか?」と提案したのです。

「ほら、最近仕事で疲れてるでしょ? 水の揺らぎと、キラキラしたメダカ(みゆき)が泳ぐ姿は、最高のヒーリング効果があるらしいよ」

この「相手を思いやるフリをしたプレゼン」が功を奏し、ついにリビングの一角に、「おしゃれなガラス水槽」を設置する許可を勝ち取りました。

徹底した「見せる」演出

社長室(ミジンコ部屋)では、見た目度外視で「効率」だけを求めていますが、リビング場所は違います。

* 水槽は、フレームレスの透明度の高いガラス製。

* 砂利は、メダカの輝きを引き立てる落ち着いた色。

* 照明は、演色性の高いスタイリッシュなLED。

そこに、我が研究所が誇る最高ランクの「みゆきメダカ」を数匹だけ放流しました。

……完璧です。

これなら、誰もここが「日本メダカ飼育研究所・リビング分室」だとは気づかないでしょう。

隠された真の目的

しかし、この「インテリア水槽」には、家族には言えない裏の目的があります。

それは、「冬場でも常にメダカの産卵を観察できる特等席」の確保です。

ベランダが極寒の今、暖かいリビングに設置されたこの水槽は、研究所にとっての「冬の最前線基地」。

ここで、おじちゃんにもらった「サンシャイン」の爆殖に向けたシミュレーションを密かに行うのです。

現在の戦況

今のところ、妻も「あら、意外と綺麗ね」と満足げに眺めています。作戦は成功です。

ただ、調子に乗って「ここにミジンコのバケツも置いたら、さらに生態系が……」と口走りそうになった瞬間、妻の目がスッと細くなったのを見逃しませんでした。

「……水槽『ひとつ』だけって約束よ?」

研究所の領土拡大は、しばらくはこの「1水槽」の維持に留まりそうです。

平和な家族生活と、飽くなき研究欲。

その境界線(ボーダーライン)を極めるのも、所長の重要な仕事なのです。

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